小学生時代のコーチ

今週のお題「大切な人へ」

私は小学校1年生から野球をしていました。当時から共にキャッチボールをしてくれていたとあるコーチがいました。右も左もわからない自分を可愛がってくれていたコーチがいました。その頃はまだ元気で、野球そのものを教えてくれたことに感謝しています。しかし、その数年後体調を崩し、がんと診断されました。長い闘病生活に苦しみながらも、我々の野球を見に来てくれるその姿に感極まり、コーチのためにも試合に勝ち優勝するという目標がありました。どうにかして優勝をプレゼントしたい、優勝旗をプレゼントしたいと思い、必死に練習を重ね、小学校生活残りわずかまできました。

そして、8月のとある合宿の際、2日目を向かえ早朝に目覚めました。散歩をし体を起こす作業をしていました。この合宿や朝の散歩は毎年変わらずしていました。何気なく過ごしたその時、そのコーチが病室で息を引き取ったことを知らされました。長い闘病生活に区切りがつきました。半ば信じれずにいた自分でしたが、死が近づくにつれ、やせ細った姿が目に焼き付いていました。これほどお世話になったコーチの死をすぐに受け入れることは当時6年生の自分にとっては、厳しい現実でありました。その日を境に、コーチに優勝をプレゼントするという思いを胸に日々練習に励みました。なかなか上手く結果が出なかったものの、最後の大会において、見事優勝を飾ることが出来ました。その大会でもらったホームラン賞と最優秀選手賞は紛れもなくコーチの力であったと感じます。今までの教えを無駄にすることなく天国にいるコーチに恩返しを出来たことが何よりもよかったです。

皆様も「大切な人」になにか恩返しをすることは難しいことではありますが、人生において大きな財産になります。前を向いて1歩1歩踏み出していきましょう。